はじめにこのコラムでは、これまでに書いてきた他のコラムの内容も振り返りながら、原価計算を活用して、根拠に基づいた納得感ある運賃交渉をどのように進めていけばいいのか、解説をしていきたいと思います。運賃交渉の準備は、大きく分けると以下の7つのステップに分かれます。STEP1:車両別月次収支表の作成STEP2:実原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の算出STEP3:理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の設定STEP4:収益性の把握STEP5:運賃の決定STEP6:その他条件の設定STEP7:運賃交渉資料の作成全ては車両別月次収支表からはじまる運賃交渉をしたい。でも、どこから手をつけていいか分からない。そう思う方も多いのではないでしょうか。即効性のある魔法のような方法があればいいのですが、急がば回れ、根拠ある運賃交渉を進めていくためには、まずは「車両別の月次収支表」を作ることからスタートです。これが、全ての基本になります。車両別の月次収支表の作り方については、別のコラム(「原価計算」を進めるための8つのステップ)で解説した通りです。この解説の中のSTEP1〜STEP7を参考に、まずは車両別の月次収支表を作成してみてください。ちなみに「どれぐらいの期間分の月次収支表を作成すればいいのか?」という疑問が出てくると思うので、回答すると、理想は「過去2年分以上」、及第点として「過去1年分」が必要だと思います。及第点として「過去1年分」はあった方がいいと思う理由は、車両の収支に大きな影響を及ぼす費用として、車検(12ヶ月点検)とタイヤ交換があるからです。車検はもちろん1年サイクルですが、タイヤのローテーションも、基本的には1年のなかで夏タイヤと冬タイヤに交換するなどで一巡していくことが多いので、そうした影響を原価に反映していこうと思うと、最低でも1年間のデータを集計した方が実態を反映することができます。理想的なことを言うと、各種原価の上昇率を年次の推移で見ることができた方が、より納得度を高める準備ができるようになるので、2年分以上あった方がベターです。ただ、そんなことを言って準備のハードルが上がってしまい、肝心の運賃交渉にまで辿り着かなければ元も子もないので、まずは最低でも「過去1年分」の集計をしてみましょう。とはいえ、自社が保有する全ての車両の過去1年分の車両別月次収支を準備せよとなると、それもまた心が折れるかもしれません。じゃあ一体「どの車両を作ればいいのか?」というと、運賃交渉をしたい荷主さんが決まっていて、その荷主さんに定期案件で入っている車両が決まっているのであれば、まずは少なくともその車両に関してのみでも結構です。でも、本音を言うと、その車両が仮に2t車であれば、「その営業所で保有する2t車全て」の原価を集計した方が、より説得力のあるデータをつくることができます。車両によって、燃費やメンテナンス費用、そもそもの車両費用の支払いの状況などが違ったり、ドライバーさんによって人件費が違うこともあったりするので、可能な限り複数車両の根拠データを集める方が、納得感を高めることができます。ただし、これから解説する手法の中で「理想原価の設定」というステップがあり、その中で、そうした各種費用の調整をすることができるので、リカバリー可能でもあります。まとめると、少なくとも「過去1年分」の「運賃交渉の対象となる案件に入っている車両」の車両別月次収支を準備しましょう、ということになります。(日頃から、全車両の車両別月次収支を把握できていると、本当はベストです。)実原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の算出次のステップでは、実原価における「1kmあたり変動費」と「1日あたり固定費」の算出を行います。この方法についても別のコラム(「原価計算」を進めるための8つのステップ)の部分で解説しています。このコラムの中のSTEP8の部分を参照してください。ちなみに、この「1kmあたり変動費」と「1日あたり固定費」が、どのように運賃設定において活用されるのか、その計算式についても、別のコラム(「根拠ある運賃」の設定方法)で解説しています。【引用】「運送原価=1日あたり固定費×固定費係数+1kmあたり変動費×走行距離」ということになります。この「運送原価」に、適正な利益を上乗せすることで、「根拠ある運賃」を設定することができるようになります。さて、そのコラム(「根拠ある運賃」の設定方法)の『車両や期間を統合することで「使える実原価データ」ができる』という章の中でも解説していますが、「1kmあたり変動費」と「1日あたり固定費」を使える実原価データとして算出するためには、車両や期間の統合が必要になります。どういうことかと言うと、STEP1で集計した車両別月次収支表のデータを、例えば「過去1年分」で統合し、かつ「運賃交渉の対象となる案件に入っている車両」で統合してみるということです。そうすることで、例えば「その荷主のその案件に入ってる2t車の過去1年間の1kmあたり変動費と1日あたり固定費」を算出することができます。これこそが運賃交渉において大事な根拠データの1つとなってきます。理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の設定実原価における1kmあたり変動費と1日あたり固定費が算出できれば、次に理想原価における1kmあたり変動費と1日あたり固定費を設定していきます。理想原価って何?という方は、別のコラム(これからの時代に必要な「理想原価」という考え方)をご一読ください。【引用】運賃を適正に算出するためには、実際に発生した原価である「実原価」だけでなく、将来的なコスト変動なども織り込んだ原価計算を行う必要があります。織り込むべき要素としては、例えば、車両取得価格の上昇、減価償却済み車両の入れ替え、賃上げによる人件費の上昇、メンテナンス費や燃料費などの変動、労働時間の短縮による稼働日数の減少などがあげられます。このような変動要素を踏まえて、実原価をもとに理想原価を設定していきます。例えば以下のような表になります。【1kmあたり変動費】【1日あたり固定費】つまり、この表では、1kmあたり変動費の算出においては、燃料単価の高騰(120円/L→125円/L)や、車検・点検費用やタイヤの費用の高騰(30,000円/月→33,000円/月、25,000円/月→30,000円/月を見込んでいます。また、1日あたり固定費の算出においては、人件費の引き上げ(420,000円/月→440,000円/月)や、車両の買い替え(減価償却が終了しているので0円/月→新たに中古車を取得して120,000円/月)を見込んでいます。こうして想定していくと、物価が上昇していく時代背景の中で、また、人手不足が進むなか待遇改善もしていかなければならない中で、実原価をもとに理想原価を考えていく重要性を理解していただけると思います。実際に1kmあたり変動費でいうと、この例の中では、実原価で36.7円/kmのところ理想原価で38.8円/kmとなっています。また、1日あたり固定費では実原価で25,909円/日のところ理想原価32,273円/日となっています。こうして計算した、実原価と理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費をもとに、収益性のシミュレーションをして、運賃の設定をしていきます。ちなみに、上の1kmあたり変動費を集計した表の中で、燃料単価や燃費の項目を入れていましたが、これは、燃料サーチャージ等を考えていく上で重要になってくるので、ついでに算出しておくといいと思います。詳しくは、別のコラム(燃料サーチャージについての雑感)をご参照ください。これでようやく収益性の把握ができるよく「荷主別の収支を把握して赤字の荷主を特定する」や「車両の日次収支を見るべき」というようなもっともらしい言葉をよく見かけますが、これって言葉にするのは簡単ではありますが、実際にやろうとするとかなり難しいことを言っていると思います。それについては別のコラム(車両別日次収支と荷主別収支)でも述べた通りです。前段の実原価と理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費を出せるようになって、ようやく、「車両別日次収支」を把握でき、それをもとに「荷主別収支」が出せるようになります。もし、それ以外の簡単な方法があるのであれば、ぜひ教えて欲しいです。難しく考えすぎているのかもしれません…。さて、話を戻して、こうして実原価と理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費を把握することで、ようやく対象の案件の収益性を出すことができます。例えば、先ほどの表をつくった例の案件の売上が、38,000円/日で、1日270km走行する場合は、実原価における利益は38,000円/日−36.7円/km×270km−25,909円/日=2,182円/日(利益率5.7%)となります。一方で、理想原価で見た場合は、その利益は38,000円/日−38.8円/km×270km−32,273円/日=−4,749円/日(利益率−12.5%)となってしまいます。これがどういうことなのかというと、実原価で見た今現在の収益性としては黒字と問題なしと言えるが、理想原価で見た場合、つまり、車両の買い替えや待遇改善等をまともに進めていこうとした場合には、赤字になると言うことです。この例の車両の場合は、実原価の車両費は、減価償却が終了しているため0円なので、減価償却が終わっているからなんとか利益が出ていて、車両を買い替えしようとすると赤字になるとも言えるわけです。結構、運送会社においてリアルに存在する事例だと思います。あるいは、この案件の売上が35,000円だとすると、実原価ベースで−818円/日の赤字案件(利益率−2.3 %)となってしまいます。この場合は、早急に収益改善が必要になります。つまり、走れば走るほど赤字を垂れ流している状態とも言えるからです。一方で、この案件の売上が44,000円だとすると、理想原価で見ても1,251円/日の利益(利益率2.8%)が出るようになります。この状態だと、車両を買い替えても、待遇改善をしてドライバーさんの人件費をあげていっても、タイヤや車検費用が多少高くなっても、利益を残していけると言えます。つまり、安定して経営をしていくために、理想的な運賃をもらえている状態だというわけです。ここでちょっと小噺を挟むと、仮にこの案件の現状の運賃が35,000円だったとすると、そもそも1日あたり818円の赤字を垂れ流している状態なので、早急に運賃改善が必要だと分かるのですが、仮に約10%の改善で運賃が38,000円となったとしても、理想原価ベースで見ると赤字のため、車両の買い替えやドライバーさんの待遇改善などはなかなかできません。20%以上引き上げてもらって、44,000円の運賃になると、ようやく安心して車両や人に投資ができます。運送会社の大半は赤字だとよく言われていますが(実際、運送会社の平均が営業利益で赤字だというデータがあります)、そういう中でもらっている運賃は、この例の中で言うと、35,000円のような、走れば走るほど赤字の運賃もあるということだと思います。そういう運賃をベースに考えると、数%の運賃アップでは、正直満足してはいけないというのが現状だと思います。理想では20%以上の運賃アップで、ようやく経営がやっていける状態になるということです。だから、ちゃんとこうして原価計算をやって、根拠を示して運賃を引き上げていかなければならないのです。数%ではなく、10%、20%と、しっかりと理想的な状態に近づけるために運賃を引き上げていけるようにするためには、「物価高騰で大変なんですよ」だけでは通用しません。もちろん、いきなり20%を引き上げられるような交渉が全ての荷主さんに受け入れられるかというと、そうではないと思います。実際には、数年かけて段階的な引き上げになると思います。でも、だからこそ、数年かけて段階的に引き上げていくために、今からしっかりと取り組んでいかなければならないのです。危機感を煽りたいわけではないですが、ちゃんとやって「適正原価」制度に備えていくためにも、今から、ここから、このコラムがきっかけになって、少しでもアクションに移すことができる運送会社さんが増えれば何よりです。運賃を幅で見せられるようにするここで突然ですが、質問です。今、その荷主さんと握っている運賃表は、果たして、「どこからどこまでの走行距離が原価として考えられている運賃表」になっているのでしょうか?実は言葉に詰まることが多いのではないかと思います。この「走行距離」問題については、別のコラム(「根拠ある運賃」の設定方法)の『運送原価に含めるべき走行距離はどこからどこまで?』や『軽視できない回送にかかる原価』の章でも言及しました。一度立ち戻って、読んでみてください。この考えに基づいて、その案件における原価に含めるべき走行距離を考えてみてください。毎日決まったルートを走る場合は比較的容易に検討できると思いますが、積地からの距離は往復で考えるのか?回送距離はどうするのか?などを検討して、どのような設定にするべきか、考えていきます。さらに、その上で、どれだけの利益率を確保したいかを決定します。5%なのか、10%なのか、利益率を検討していきます。例えば、上の例で決めた1kmあたり変動費や1日あたり固定費を使って、車庫から積地までの距離が50kmでその回送距離も原価に含めるとし、積地から卸地までの往復分を原価に含み、5%の利益率を確保する距離制運賃表を作成すると、以下のようになります。尚、この運賃表の中には「高速代」の概念は含んでいません。基本的に、固定費と変動費に基づいて運賃を設定していく方法においては、高速代は別途プラスするという考えで作ります。仮に高速代が毎日平均で2,000円持ち出しでかかるのであれば、その2,000円をプラスして運賃表を作成してください。高速代を実費請求する契約にするという方法もあります。回送距離を原価に含むかどうか、利益率をいくらに設定するか、などで、この運賃表は変わってきます。また、この運賃計算にあたっては、1日あたり固定費を用いて、1日1案件をベースに想定していますが、2日運行になる場合や、1日2案件の半日運行などが可能な場合などは、「固定費係数」という考えを適用してみてください。この「固定費係数」についても、コラム(「根拠ある運賃」の設定方法)に書いてあるので、ご一読ください。さて、この運賃表で個人的に重要だと思うところは、この「実原価」と「理想原価」の運賃に幅があるという点です。この幅がどういう意味を持つのかというと、それがそのまま運賃交渉の「幅」になるということです。「実原価で見ると、この運賃表(左側)じゃないとやっていけません。でも、本当は車両の買い替えや、賃上げ、あとは修理代やタイヤ代も高くなっているので、それも考えると、本当はこっちの運賃表(右側)をもらえるのが理想です。」という交渉が可能になってくるわけです。こうした「幅」は、利益率を変えたり、回送距離を原価に含むかどうかなどでも、作ることができます。複数の運賃パターンをシミュレーションすることで、「絶対に譲ってはいけない死守ライン」と、「理想のライン」を考えることができるようになるわけです。交渉の中での値引き要請にどこまで応じることができるかという「絶対に譲ってはいけない死守ライン」を根拠を持って把握しておくこと。その上で、自社の車両や人材への投資、物価高騰への備え、確保したい利益率などで、「理想のライン」を根拠を持って把握しておくこと。そうすることで、最終的に双方納得できる、「妥当な運賃」に落とし込むことができるようになるわけです。ちなみに余談ですが、運賃を一律◯%値上げするというのもよくあることだと思いますが、距離制運賃表を考える場合は、ナンセンスになってしまうことが多いと思います。1kmあたりの変動費と1日あたりの固定費をそれぞれ設定していった場合、その結果として出来上がる運賃表は、距離に応じて一律◯%アップとはなりません。例えば、上の表でも20kmの場合は理想原価は実原価の運賃の22.5%アップしていますが、200kmの場合は17%のアップです。もちろん、「これらの差を理解した上で一律20%アップと最終決定する」のは全く問題ないと思います。でも、フェアに交渉をしていくのであれば、最初から一律◯%と決めるのではなく、その過程の根拠数字は、あくまで1kmあたり変動費と1日あたり固定費に基づいて設計していく方が、より納得度が高くなるのではないかと思います。条件の設定をしっかり行うべし根拠ある運賃表をつくることができれば、最後は諸条件の設定です。高速代の取り決め、荷待ちの時間が長くなった場合の取り決め、キャンセル料の取り決めなど、荷役作業料の取り決めなどがここに該当します。基本的には、こうした運賃以外の部分を、ここまでに決めてきた「運賃」とはしっかりと分けて請求し、そしてそれを契約書面に残すべきであるということは、国土交通省なども推奨しています。例えば、高速代などをきっちりと別立てでもらうようにするだけでも、実は収益改善に直結します。これまでは運賃に含まれていた荷役作業料をしっかりともらうことが、付加価値となり、収益性の向上につながります。加えて、これからは「燃料サーチャージ」もできる限り条件に含めていった方がいいと思います。燃料サーチャージについては、別のコラム(燃料サーチャージについての雑感)にも書いてあるので、そちらを読んでください。このコラムでも言及していますが、「燃料サーチャージ」を真面目に導入しようと思うと、その運賃表を作成した根拠になっている「燃料単価」と「燃費」がわからなければ、基準を示すことができません。前段の『実原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の算出』の章で、「燃料単価」や「燃費」も算出しておいたのが、そのためです。運賃交渉資料の作成についてさて、ここまでの準備ができれば、ようやく運賃交渉資料が作成できます。でも、逆に言うと、ここまで準備をしていれば、もう怖くありません。全ての根拠が揃っている状態だと言えます。前段の『理想原価の1kmあたり変動費と1日あたり固定費の設定』で作成した表や、『運賃を幅で見せられるようにする』で作成した運賃表が、そのまま交渉資料になります。少し不安であれば、さらにその元になっている車両別月次収支表まで準備しておきましょう。尚、車両別月次収支表の売上部分や利益部分は隠していいと思います。あくまで費用の部分が重要です。ここまで準備していれば、「うちの1kmあたり変動費は◯円で、1日あたり固定費は◯円です。その根拠として、こういう実原価があり、その車両ごとの各月の内訳はこうなっています。そこから、車両の入れ替えや賃上げを加味して、このような理想原価の設定にさせていただきました。それをもとに、ここからここまでの走行距離などを原価に含めて運賃設定すると、こうなります。少なくともこの運賃をもらわないと赤字になってしまいますが、本当は車両の入れ替えや賃上げを考えていくと、これくらいの運賃をもらえるのが理想です。ちなみにこれは高速代は別で、昨今の情勢も加味して、今回から燃料サーチャージも設定させてください。ちなみに、この運賃表は燃料単価は〜円で、燃費は〜km/Lに基づいて作成されているので、燃料単価が◯円より上がった場合は、この基準をもとに燃料サーチャージを計算させてください。」という会話ができるようになるというわけです。補足すると、ここに加えて、標準的運賃や、これから設定される「適正原価」の話ができると最高です。実際、これから「適正原価」が決まってくると、その原価と「自社の原価」の差分をしっかりと説明できることが重要になってくると思います。これについても、別のコラム(「根拠ある運賃」の設定方法)の『「標準的運賃」や「適正原価」と比較した「自社の原価」』の章の中で言及しているので、是非読んでみてください。さいごにここまで、運賃交渉に必要な7つのステップについて解説してきましたが、最後に精神論に立ち戻りたいと思います。詳しくは、別のコラム(「運賃交渉」についての雑感)にも書きましたが、結局のところ、ビジネスはお互い様です。どれだけ「数字による根拠」があっても、「頼む理由」がなければ、その関係性は継続しなくなります。また、別のコラム(これからの時代に必要な「理想原価」という考え方)の『稼働率の工夫は選ばれる運送会社になるための武器』の中でも書きましたが、実際には、固定費をどう見るかという考え方によって、提案できる運賃は変わってきます。そこに運送会社側の努力が必要になってくるわけです。こうした工夫や努力があってこそ、「数字による根拠」が生きてくるのだと思います。でも、ある意味、こうして「明朗会計」で運賃の根拠を提示できるというだけでも「選ばれる理由」になってくると思います。そういう意味では、この面倒なプロセスをしっかりと継続的にやり切ることができれば、自ずといい会社になっていくとも言えるのだと思います。ちゃんと原価計算をして、ちゃんと利益を確保し、ちゃんとそれを荷主に説明し、そしてそれをドライバーさんや車両に再投資して、「選ばれる運送会社」をつくっていく。そのために、少しでも、このコラムと、そして六興実業が、皆さんの手助けになることができれば何よりです。未来はめっちゃ明るい。ちなみに、このコラムでは、解説を簡単にするために、スポット運賃の場合、複数車両の乗り換えが発生する場合、混載などで個建運賃の場合、長距離の場合など、あらゆる個別の状況についての言及をしきれていません。もしこのコラムを読んで、この場合はどうしたらいいのか?このケースはどうなのか?といった疑問や質問がある場合は、ぜひご相談ください。また、疑問や質問のみならず、ご指摘などもあれば、この業界のためにも、ぜひいただけると幸いです。共に、豊かな未来をつくっていきましょう。