こんにちは!将来の「マッチョな運送会社」設立を夢見て、積立NISAを解約した男、六興実業の神代(かしろ)です。前回、初教習でトラックのデカさに圧倒され、大汗をかいた私ですが、あれから約2ヶ月。週末のたびに教習所に通い、計15時間の実車教習を経て、ついに「第1段階(所内教習)」を修了しました!今回は、その15時間の間に立ちはだかった数々の「壁」と、親子ほど年の離れたライバル(?)と挑んだ修了検定の話をお届けします。前回のレポートはコチラ▼https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/y8lI8Jvh壁1:「日野」と「いすゞ」で別モノになる問題教習車って、全部同じコンディションだと思っていませんか?私もそう思っていました。でも、トラックは違うんです。ある日、いつもの日野のトラックではなく、いすゞのトラックに乗ることになりました。これがもう、完全に別モノなんです。いすゞの教習車(ちょっと年季が入ってる)は、独特の「鼓動」がありました。クラッチを切ると静かになるんですが、つなごうとすると「ガタガタガタガタ……」と車体が震え、何やら自己主張してくるんです(笑)。ようやく日野で掴みかけていた「半クラッチ」の感覚が、車が変わった瞬間にリセット。「あれ? つながらない? いや、つながりすぎた?」毎回、その日の相棒(トラック)のご機嫌を伺いながら、繊細な左足の操作を求められる。プロのドライバーさんは、こうやって車種ごとのクセを瞬時に見抜いているんだなと痛感しました。壁2:S字・クランクと「お尻の振り出し」トラックの教習には、乗用車にはない独特の課題があります。それが「オーバーハング(お尻の振り出し)」の恐怖です。S字やクランクといった狭い道を通るとき、普通なら内輪差(後ろのタイヤが縁石に乗ること)を気にしますよね?でもトラックの場合、内輪差を避けるためにハンドルを遅く切ったり大回りをしようとすると、今度は長いお尻が逆方向に大きくブンッと振れるんです。「後ろのタイヤを気にしてハンドルを切ると、お尻がポールの外にはみ出す」「お尻を気にしてハンドルを早く切ると、後ろのタイヤが縁石に乗る」この矛盾する恐怖と戦いながら、全長11mの巨体を数センチ単位でコントロールする。特にクランクは直角に曲がるので、お尻が隣の車線やポールを薙ぎ倒しそうになる感覚がすごく怖かったです。壁3:謎の専門用語「路端(ろたん)」教習が進むと、聞き慣れない課題が出てきます。「じゃあ次は、ロタンやってみようか」ロタン? 異国の料理ですか?美味しいの?正解は「路端(ろたん)への停車」。道路の左端(路肩)に合わせてピタッと停める課題なんですが、これが大型トラックだと激ムズなんです。目標のポールに合わせてバンパーを止める以前に、左側の白線に沿って、巨大な車体を平行に寄せなければなりません。しかも、左に寄せようとしてハンドルを切りすぎると、長いお尻(オーバーハング)が右側の車線にはみ出して、対向車とこんにちはしてしまう。「左に寄せなきゃいけないけど、寄せすぎると当たる。右に逃げたいけど、逃げるとはみ出す」このギリギリのせめぎ合いの中で、巨体をコントロールしなければなりません。壁4:坂道発進と「開けっ放しの窓」地味にメンタルを削られたのが、坂道発進からの踏切通過です。トラックの坂道発進は、強力なサイドブレーキを使って行います。車体が重いので、半クラッチのつなぎが甘いとズルズル下がってしまう恐怖があります。エンジンの音と振動を頼りに、「今だ!」という瞬間にサイドブレーキを下ろす。そして坂を登りきった後は、下り坂でエンジンブレーキを使い、その先に待ち構える「踏切」で一時停止。ここで大事なのが「窓を開けて音を聞く」という動作です。教官には「電車が来ないか音を確認してね」と言われるんですが、私の場合、緊張とトラックの熱気で汗だくだったので、確認とか関係なく窓はずっと全開にしていました(笑)。常に外気を取り込んでおかないと、自分の熱でオーバーヒートしそうだったんです。ラスボス:「隘路(あいろ)」の方程式第1段階の最大の難関、それが「隘路(あいろ)」です。これは、走行しながら90度曲がって、左右のラインからはみ出さないように狭いスペースに駐車するという課題。しかも、「止まらずに進入」しなければなりません。ラインを踏んだらアウト。車体の一部でもはみ出していたらアウト。最初は感覚だけでやろうとして失敗の連続でした。でも、何度も切り返し練習をするうちに、あることに気づきました。「このタイミングでハンドルを切り始めれば、後ろのタイヤはここを通る」という勝利の方程式のようなものが見えてきたんです。突然現れた「センスあるよ」というプレッシャーそんな格闘を続けていると、あるベテラン教官(高知ご出身で独特のイントネーションがある方)が言いました。教官「神代さん、センスあるよ。大丈夫だよ」普通なら嬉しいはずです。でも、当時の私は素直に喜べませんでした。なぜなら、自分の中ではまだ「完全に自分の手足のように扱えている」という自信がなかったからです。「センスある」と言われるたびに、「次は失敗できない」「期待を裏切れない」という謎のプレッシャーが重くのしかかりました。でも、教官がそう言ってくれるということは、無意識のうちに「身体がトラックの大きさに適応し始めている」ということなのかもしれません。修了検定:18歳の高校生と共にそして迎えた、第1段階の修了検定(仮免試験)。検定車には、私を含めて2人の受検者が乗り込みました。もう一人は、地元の工業高校に通う高校生(18歳)。なんと、高校3年生で大型免許を取りに来ているのです。「就職で使うの?」と聞くと、「いや、まだ決まってないですけど、運送系か現場系に行きたくて」とのこと。すごい。私が18歳の頃なんて、ラグビーボールしか追いかけていませんでした(笑)。検定は彼が先発。私は後部座席で彼の運転を見守ります。彼は慣れた手つきで走っていましたが、緊張からかS字かクランクで少し苦戦していました。その姿を見ながら、「落ち着け、いつも通りやれば大丈夫だ」と心の中で応援しつつ、自分自身の緊張感も高まっていきました。「無意識」が導いた合格いよいよ順番が来ました。運転席に座り、深呼吸。S字、クランク、坂道発進、そしてあの「隘路」。一つ一つの動作を、教わった通りに、丁寧にこなしていきました。頭の中は冷静でした。「ここでハンドルを切る」「ここでミラーを見る」緊張はしていましたが、身体が勝手に動く感覚がありました。15時間の教習で染み付いた感覚が、私のパニックを抑え込んでくれたのです。結果は……合格!しかも、減点なしのほぼ満点でした。教官「神代さん、全く問題ないよ」教官の言葉に、ようやく肩の荷が降りました。自分では必死でしたが、客観的に見れば「危なげない運転」ができていたようです。これが、「技術が身につく」ということなのかもしれません。次回、いよいよ公道へ無事に仮免許を取得し、次回からはいよいよ第2段階(路上教習)へ突入します。所内で時速30キロ出すだけでビビっていた男が、国道で60キロの世界へ。しかも、そこには人もいれば、一般車もいます。教官は言いました。「所内とはまた全然違うからね」これからが本番。まだまだ気は抜けませんね。次回、「初めての路上教習。景色を楽しむ余裕なんて1ミリもない!」をお届けします。どうぞお楽しみに。▼第1話https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/1KfemUnM▼第2話https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/y8lI8Jvh