こんにちは。六興実業の代表の段林です。気付けばもう3月も終わり、新年度がスタートしました。ついこの前まで年末やった気がしてます。早いです。それでは、早速ですが3月の振り返りをしていきたいと思います!!今月は、燃料も大幅に上がったり、色々ハラハラする1ヶ月でした。はじめての退職者が出ました3月は、六興実業と北総運輸が一緒になってからはじめて、退職するドライバーさんが出ました。運送会社の経営においては、ドライバーさんが辞めるということは、大きな痛手になることが多い。シンプルに考えると、ドライバーさんが20人の会社であれば、1人辞めてしまうことで売上が5%減ってしまう。裏を返せば、ドライバーさんが1人増えれば5%の売上がアップし、2人増えれば10%アップするとも言える。そう考えると、「ドライバーさんの離職は経営に大きく影響する。だから、人を大切にしなければならない。」という文章は、もっともらしいのかもしれない。でも、僕はこう言える経営者でありたい。「人を大切にしたい。何故ならば、そうしたいからだ。」経営目線の損得勘定を源泉とするのではなく、シンプルにそうしたいという仲間づくりへの欲求を源泉としたい。稲盛和夫さんの言うところの「動機善なりや、私心なかりしか」である。では、今回のドライバーさんの退職をどのように受け止めるか。振り返れば、僕はまだまだ北総運輸を、そしてそこで働く仲間たちを愛せていないなと思う。もちろん、正しく向き合っているつもりだし、サボっているつもりもない。でも、まだまだ本気を出せるはずだ。六興実業は、僕が自分で創業した会社である。「この指とまれ」と僕が掲げた思いに集ってきてくれて、そしてそこに人生の大切な時間を投下してくれている仲間がいる。自分がゼロから始めた物語だからこそ、そこには無償の愛がある。多分、こういう表現がいいのか分からないけれども、母親がお腹を痛めて産んだ子供を愛す気持ちに近い。でも、北総運輸は違う。これまでずっと、他の人の手によって経営されてきていた。一緒になる日の前から、そこには既に働く人がいた。そこに突然、その日から関わることになった。誰かの物語に割って入ったような形だ。なので、今回のドライバーさんの退職の受け止め方も、ちょっと弱くなってしまったというのが正直なところだ。もちろん、悲しいなとか、悔しいなとか、これから若手の中心として期待してたのになとか、もっとできることがあったかなとか、改善が間に合わなかったかなとか、思うことはあるが、弱い。多分だけど、これがM&Aの難しいところなんだと思う。(書いてて思ったけど、M&Aだけじゃなくて、二代目、三代目と事業を承継するときでも、もしかしたら少しは似たような難しさがあるかもしれない。)テクニカルな話じゃなくて、心理的にどこまでひとつになっていけるのかというのは、とても難しい。そして、それは多分、経営者がやらなければならないことだ。だって、僕でも無理なことを、六興実業のメンバーが本気になってできるわけがないんだから。そんな思いと、そして反省です。六興実業の組織哲学の中には、「知ろう。愛そう。伝えよう。」という一節があります。ほんまにこれに尽きる。「退職したいです。」という言葉を聞いたときに、悔しくて悔しくてたまらないくらいに、本気で向き合わないといけない。なんなら、「なんで伝わらへんねん」と腹が立ってしまうほどに、考えに考え抜いて、走りに走り回って、いい環境をつくろうとしなければならない。その人にも向き合って、その人よりもその人の人生を考えなければならない。PMIとかいうかっこいいビジネス用語じゃない。もっと本気のやつ。「社会インフラを後世に残す。そこにかかわる人が、豊かになる。」本気で目指すなら、僕がもっと人としてレベルを上げなければならないなと、そう思いました。燃料単価上昇の不安に対してこの3月は中東情勢の影響を受けて、たった数日のあいだに、みるみると燃料単価が上がっていきました。この記事を書いている3月31日現在は、緊急補助金もあってほんの少し落ち着いていますが、この先一体どうなるのやら、まだまだ分からない状況です。実際、どの程度経営に影響があるのか…。帝国データバンクの調査によると、燃料費が2025年比で30%上昇した場合、運輸業の場合は、営業利益は平均で約80%減少し、4社に1社が赤字へ転落するとのこと。▼帝国データバンク:燃料費の高騰が企業に与える影響度調査 (2026年3月)https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260318-fuelprice-hike26y3/そんな中、六興実業は「トラック経営の見える化」で運送業経営にかかわるあらゆるデータを分析しているため、北総運輸が保有している車両を車種ごとに分類し、その燃費データをもとに、「一運行あたりの原価上昇シミュレーション」を行ってみました。北総運輸の場合は、基本的には関東圏での輸送を主としているため、だいたい1日あたり150kmから、多くても250kmほどを走行します。シミュレーションによると、仮に燃料単価が「30円/L」上昇した場合、「燃費5.04km/L」の4t平ボディでは、往復(車庫から出発して配達して積込して車庫に戻ってくるまで)で200kmの案件で「1,190円の原価が上昇」します。仮に、1日35,000円の売上をあげ、もともと5%の営業利益率だったとすると、1,750円の営業利益のうち、1,190円の原価上昇により68%、すなわち約3分の2もの利益が吹き飛ぶ、ということになります。リアルに数字を計算してみて、大慌てで、六興実業の「トラック経営の見える化」を導入いただいている運送会社さんに、各社が保有している車種の燃費をもとに分析したシミュレーションシートをお送りさせていただきました。「価格転嫁が必要だ」とよく言われますが、運送業に限らず多くの中小企業において、実際その元となるデータを準備するのは難しいというところが多いのが現実だと思います。そういう部分で、少しでもお役立ちして、共に困難を乗り切っていくことができればと、そんな思いです。また、こうした情勢の中で、新規の荷主さんにお見積もりを出させていただく機会がありましたが、このタイミングで、いわゆる「燃料サーチャージ」を明記するようにさせていただきました。正直な話、北総運輸では、そうした「燃料サーチャージ」を含めた運送契約になっている荷主さんはありませんでした。肌感覚的には、運送業界全体で見ても、そういう燃料サーチャージを含めた契約になっている取引は2割もないのが実態なのではないでしょうか。でも、これからは、そうした契約を「当たり前」にしていかねばならないと思います。ただ、実際に「燃料サーチャージ」をお見積もりの中に組み込もうと思ったら、なかなか難しいということに気付きました。しっかりと「1kmあたり変動費」などを算出した原価計算に基づいて運賃計算をしていないと、「燃料単価は120円/Lを基準とし〜」といった形で、元の運賃表の根拠となっている燃料単価(=基準燃料単価)を明記することができません。また、保有している「各車両・各車種ごとの燃費」を把握していないと、燃料単価の上昇による原価上昇額を計算することができません。簡単に「燃料サーチャージを導入しましょう」って色んなところで言われてますが、そりゃあなかなか広まらないわけです。こういう部分についても、机上の空論ではなくリアルに向き合い、実態を元にして、現場ベースで実装可能な最適な方法を提案できるようになっていきたいものです。頑張ろう。まだまだやれることはある。物流新時代に取り上げていただきました!2026年3月16日発行の物流専門紙「物流新時代」にて、六興実業と北総運輸の取り組みを記事にしていただきました。▼【物流新時代に掲載されました】実運送会社をM&Aし、4か月で黒字化https://note.com/rokkojitsugyo_65/n/n45ea9b04779cまだまだこれから。やるべきことはたくさんある。現場での実践を通して、この業界全体の豊かさ、いや、その前に目の前の北総運輸のメンバーや、お付き合いいただいている荷主さんの豊かさに向き合い、4月も頑張っていきたいと思います!