こんにちは!将来の「マッチョな運送会社」設立を夢見て、愛車の積立NISAを解約した男、六興実業の神代(カシロ)です。前回、数々の奇跡(?)を起こして無事に第1段階(教習所内教習)を修了し、仮免許を手にした私。「これで俺も一端のトラッカーだ」と調子に乗っていたのも束の間、約2週間のブランクを経て、ついに第2段階(路上教習)がスタートしました。結論から言います。教習所内と公道は、平和な動物園とジャングルくらい違います。しかも、デビュー戦の天候はまさかの「大雨」。今回は、最悪のコンディションで迎えた初めての公道走行と、そこらじゅうに潜む「見えない敵」との戦いをお届けします。前回のレポートはコチラ▼https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/1BdQi5dk序章:バックモニターのない11m先の確認意気揚々と教習所へ向かった第2段階の初日。「さあ、風になるぞ」と意気込んでトラックに乗り込みましたが、教官から言われたのは意外な言葉でした。教官「じゃあ神代さん、まずは中で方向変換と縦列駐車やろうか」え、路上じゃないんですか?どうやら第2段階の最初の1時間は、教習所内でバックや駐車の練習をするカリキュラムのようです。ここで改めて絶望しました。「バックモニターがない」という事実に。平ボディの教習車には、当然バックモニターなんてついていません。後ろにあるのは、荷台の枠と空気だけ。11メートル後ろにあるポールとの距離を目視だけで確認するのは至難の業です。正直全く分かりません(笑)。ん、この辺かな。ピーピーピーピー(バックする音)「ゴンッ!」あちゃー。やっちゃいました。ポールに軽くぶつけてしまいました。卒業検定なら検定中止です。「だいたいこの辺かな?」という勘と、教官に教わった「タイヤの位置とラインの関係」だけを頼りに下がる恐怖。しかも、右に出るために切り返そうとして前進すると、今度は左のお尻がポールに接近する。第1段階では一切やっていないバックと切り返し。己の車両感覚の無さを痛感させられましたが、「センスあるよ」と言われたわたくし神代。一度した失敗は繰り返しません。二回目で感覚を掴み、成功。その後はぶつけることもなくなんとか乗り切りました。自分でも「センスあるんじゃないか」という自覚が湧いて来ました(笑)。とは言え、公道が本番。ドキドキは募ります。第1の関門:大雨で視界ゼロの恐怖教習所内の練習を終え、2時間目。いよいよ外に出ます。しかし、外はバケツをひっくり返したような大雨。ワイパーを最速にしても視界が悪いのに、トラック特有の巨大なサイドミラーも水滴で見えづらい。いつものように車に乗ったはずなのに、雨だとこんなにも景色が違って見える。そんな時に限って、初の路上教習。心拍数マックスです。平常心を保ちなら車を走らせ、教習所の出口の門へと向かいます。雨粒が叩きつけるフロントガラス越しに、門が見えてきます。教官「じゃあ神代さん、門を出たら左折ね」乗用車なら何気なく門を通過して左折するのですが、大型トラックにとっては巨大な障害物です。左折して公道に出るために頭を突き出すのですが、左側の門柱にぶつけないように大回りしようとすると、今度は長いお尻(オーバーハング)が右側の門柱やフェンスを薙ぎ倒しそうになる。教官「もっと前出して! 頭突っ込んでから回して! 右のお尻気をつけて!」雨でサイドミラーが見えづらい中、左の門柱スレスレを狙ってハンドルを切りながら、右のお尻も見なきゃいけない…。アクセルを踏み込む足が震えます。「頼む、お尻当たらないでくれ……!」祈るような気持ちで門を通過し左折に成功、なんとか公道へと躍り出ました。第2の関門:荒れ狂う路面と「幻の6速」左折にホッとしていたのもつかの間、次なる試練が。そう、ここは大型トラックが頻繁に行き交うエリア。教習所周辺は「工業団地」なんです。そう、路面がうねっているんです。重いトラックが走り続けた結果、アスファルトが波打ち、深い「わだち」ができています。しかも大雨で、わだちが巨大な水たまりになっている。ここにタイヤを取られると、ハンドルが勝手に「グググッ!」と持っていかれるんです。そして教官からの指示。「はい、もっと加速して! 60キロまで出して!」ろ、60キロ!?教習所内ではせいぜい30〜40キロ、4速までしか使っていません。それが公道に出た瞬間、未知の領域である「6速」へ入れろと言うのです。5速に入れて、さらに加速。「え、6速ってどこ? 右奥? 手前?」わだちにハンドルを取られながら、見えない6速を手探りで探す恐怖。「ガリガリッ!(ギア鳴り)」なんとかねじ込みましたが、時速60キロで走るトラックの迫力と振動は、想像を絶するものでした。「速い……速すぎる……」手汗でハンドルが滑りそうになりながら、必死で車線をキープしました。第3の関門:無限に続く確認作業公道走行の何が一番辛いかと言うと、「処理しなきゃいけない情報の多さ」です。足元のわだちにハンドルを取られないように修正舵を当て続ける。対向車線からは巨大なダンプが水しぶきを上げて迫ってくる。左を見れば、街路樹の枝や標識がキャビンめがけて飛んでくる。右を見れば、センターラインを割らないかヒヤヒヤする。雨で見えにくいサイドミラーで、後方からの車や巻き込みを確認する。「前! 左! 右! 後ろ! また前!」これらを全て同時に、しかも走りながら判断しなきゃいけないんです。「枝が当たるから右に寄せたい、でも対向車が怖いから左にいたい、でもわだちでハンドル取られる……」思考がショートしそうになりながら、それでもなんとか車体を前に進める。ただ真っ直ぐ走るだけで、脳みそが沸騰しそうでした。最大の難所:魔のファミリーマートそして、路上教習最大の難所が訪れます。教習コースにある、通称「魔のファミマ」の左折です。(※ファミリーマートさんには何の他意もございません! 立地があまりにも絶妙なんです…。)そこの交差点、左折した先で対向車線の停止線がやたらと前に出っ張っているんです。つまり、普通に左折しようとすると、信号待ちをしている対向車にトラックの頭がぶつかりそうになる。教官「あそこは対向車が前に出てるから気をつけて!」だからといって大回りしすぎると、今度は左後輪が縁石に乗り上げるか、左にあるファミマの看板や電柱にお尻をぶつけそうになる。「対向車に当たるか、看板を薙ぎ倒すか」究極の選択を迫られながら、対向車が引いてくれるのを祈りつつ、ミリ単位でハンドルを操作して抜けなければなりません。大雨で見えづらい視界の中、あの左折の恐怖はトラウマレベルでした。安心材料:路上デビューはお気に入りのアイツそんなパニックの連続でしたが、唯一の救いは教習車が「日野のトラック」だったことです。他のトラックが悪いとかではなく、慣れたトラックで路上に出られる安心感はかなり大きかったです。「あぁ、日野……💕」トラックに乗り込む瞬間、心の声が漏れそうでした(笑)。シフトレバーの入りもスムーズで、変なクセもない。日野のトラックじゃなかったら、大雨とわだちと6速と魔の左折で完全に心が折れていたかもしれません。初路上を終えて終わった頃には、またしてもシャツが汗でびっしょりでした。ただ、教習所内とは違う「本物の現場」を走ったという事実は、恐怖と同時に少しの自信も与えてくれました。街中で何気なく見かけるトラックドライバーさんたち。彼らは、この「わだち」や「狭い道」や「見えない敵」や「悪天候」と毎日戦いながら、涼しい顔で日本の物流を支えている。その凄みを、肌感覚で理解できた気がします。まだまだこれから路上教習が続きますが、春前には免許取得出来るよう、がんばっていきます!次回は公道に慣れた私の新しい姿をお届けしたいと思います。それではまた!▼『夢はマッチョな運送会社』シリーズはこちらhttps://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/category/member