こんにちは! 将来の「マッチョな運送会社」設立を夢見て、積立NISAを解約した六興実業の鉄砲玉こと、神代です。前回、バケツをひっくり返したような大雨の中で路上デビューを果たし、視界ゼロの恐怖と「幻の6速」をこれでもかと味わった私。しかし、巨大な鉄の塊を操るトラック教習の試練は、悪天候だけでは終わりませんでした。今回は、私の寿命がさらにグッと縮み、心臓が口から飛び出そうになった「夜の路上教習」での冷や汗エピソードを、たっぷりとお届けします。▼前回の記事はコチラhttps://note.com/rokkojitsugyo_65/n/ne5ebd52fc18a結論から言いますと、夜の公道は、予測不能な動きをする「見えない敵」だらけのジャングルでした。平日の夕方 〜見えない刺客たち〜これまで、私の路上教習は主に土日の朝に行われていました。休日の朝の道路は比較的車も少なく、歩行者や自転車もまばらです。どこか平和な空気が流れていて、私のような大型初心者でも、なんとか景色を見る余裕がありました。しかし、この日の教習は平日の夕方から夜にかけての時間帯。完全に日が暮れて辺りは真っ暗です。 しかも、教習所周辺は学校が多く、ちょうど下校時間とドンピシャで重なってしまったのです。暗闇の公道を手に汗握りながら走っていると、目の前の路肩に「無灯火の自転車に乗った中学生らしき集団」が現れました。3〜4人くらいでしょうか。 彼らが急に車道へ飛び出してくるわけではないものの、その動きが全く読めません。普通車の運転席からなら目線も近く、ある程度の距離感やスピードが掴めるのですが、トラックの運転席はビルの2階ほどの高さがあります。 そこから見下ろす無灯火の自転車は、暗闇の中でうごめく本当に小さな影にしか見えません。「もし、彼らがノールックで急に車道に出てきたら……」 そんな恐怖感で頭がいっぱいになり、ハンドルを握る手はガチガチでした。「停止線を越える乗用車」と「オーバーハングのジレンマ」夜の街を走りながら、私はもう一つの大きな恐怖と戦っていました。 それが、交差点での「停止線問題」と「オーバーハング(お尻の振り出し)」です。大型トラックが交差点を曲がる時、内輪差を避けるために大きくハンドルを切ると、長い荷台のお尻が隣の車線にはみ出してしまいます。 例えば左折する時、右の後ろ角がブンッと振り出し、そこにいる車にぶつかってしまうリスクがあるのです。そして何より恐ろしいのが、交差点で「停止線を越えて止まっている乗用車」の存在です。 普通車を運転している時は気にも留めませんでしたが、対向車が少しでも停止線をはみ出していると、大型トラックは曲がりきれないのです。「うわ、あのおっちゃんの車、線はみ出してるよ! これじゃ曲がれない!」と冷や汗をかきながら、ギリギリの車両感覚で交差点を抜けるプレッシャー。当たり前のルールである「停止線」を守ることの重要性を、痛いほど思い知らされました。焦りの右折と、教官の強烈な急ブレーキ最大の事件は、教習所へ戻るための最後の右折ポイントで起きました。 教習所の入り口まであと100mというところで、今度はランドセルを背負った低学年くらいの小学生が、1人で歩道を猛ダッシュしているのが見えたんです。「うわ、怖い怖い怖い。あの子、絶対に巻き込みたくない!」 そう思った私は、小学生が交差点に近づく前に、自分が早く右折を完了させてしまおうと焦りました。 いつもなら十分にスピードを落として慎重に曲がるはずが、無意識のうちに少し早めのスピードで右折に突っ込んでしまったのです。教習所の門に入ろうとハンドルを切ったその瞬間。「ドンッ!!!」教官に強烈な急ブレーキを踏まれました。 トラックの巨体がガクンと沈み込み、私はシートベルトに思い切り体を引っぱられました。教官 「早すぎるよ! 今コントロールしきれてなくて、お尻がフェンスに当たってたよ!」そう、焦るあまり、トラック特有の「お尻の振り出し」を完全に忘れていたのです。 なんとこれ、卒業検定直前のほぼ最後の教習時の出来事なんです。「ここで事故ってたら、卒検受けられないどころか大惨事じゃん!」と我に返り、冷や汗が滝のように吹き出しました。平常心なら難なくできる操作も、イレギュラーな事態に遭遇して「焦り」が生まれた瞬間に大事故に繋がる。巨大な鉄の塊を動かす責任の重さを、強烈に思い知らされました。交差点で芽生えた「謎の帰属意識」〜無言の気遣い〜そんな恐怖の連続でしたが、路上に出たことで素晴らしい体験もしました。 それは、プロの大型ドライバーさんたちとの「無言のコミュニケーション」です。例えば、私が右折レーンで信号待ちをしている時のこと。対向の左折車線に、同じく大型トラックがやってきました。普通ならそのまま左折していくのですが、そのトラックは私が右折を完了するまで、ジッと待ってくれているんです。 私が右折する際にお尻が振り出して、自分のトラックにぶつかるリスクを予測し、安全なスペースを確保してくれていたのです。また、狭い道ですれ違う時に、対向のトラックがわざと左に寄って間隔を空けてくれたり、パッシングで合図を送ってくれたり。私が「仮免許」のプレートをつけているのを見て、「おっ、初心者頑張ってんな」と気遣ってくれているのがひしひしと伝わってきました。そんな優しさに触れるたび、まだペーペーのヒヨッコなのに「あ、俺も大型トラック業界の仲間入りができたかも……」と、謎の帰属意識を感じて胸が熱くなりました(笑)。東京駅周辺をスイスイ走る大型トラックは「神」であるこの夜の路上教習を経て、私のドライバーさんに対する見方は完全に変わりました。 「見えない敵」に怯え、わだちにハンドルを取られ、お尻の振り出しにヒヤヒヤしながら走る私にとって、東京駅周辺や都内の狭い道をスイスイ走っている大型トラックは、もはや「神の御業」にしか見えません。ドライバーの皆さんは、予測不能な歩行者や自転車、停止線を越える乗用車といったイレギュラーな事態を瞬時に予測し、周囲への気遣いを忘れず、ミリ単位の車両感覚で毎日涼しい顔をして荷物を運んでいるのです。本当に、心の底からリスペクトしかありません。次回は、ついに迎える「卒業検定」。卒検前夜に深夜の帰宅!?得意だったはずの縦列駐車で迎えた絶体絶命のピンチをお届けします! それではまた!▼『夢はマッチョな運送会社』シリーズはこちらhttps://note.com/rokkojitsugyo_65/m/mdc223ccc42f7