こんにちは。六興実業の代表の段林です。この記事がアップされるのは5月7日ということで、世間はゴールデンウィークです。ちなみに、これを書いているのは、4月29日の祝日。本当は妻の実家の田植えを手伝いに行く予定でしたが、人数的にもう十分足りているということで、急遽、戦力外通告を受けて突然のお休みができたので、その隙に書いています。それでは、4月の振り返りをしていきましょう!数社の荷主さんで運賃改定をしていただきましたこれまでにも、荷主さんとの打ち合わせについて書いてきましたが、その結果として、数社の荷主さんに、この4月から運賃の改定をしていただきました。しっかりと向き合ってご検討くださり、ありがとうございます。そもそも論で、運賃交渉というのは、「お互い様」の結果であるというのは、以前にも記事の中で書きました。この根本の部分は、とても重要だし、忘れてはいけない考えだと思います。▼トラック運送会社の経営、はじめてみた 第5回【2026年2月】https://note.com/rokkojitsugyo_65/n/n33777237568eその前提で、今回の価格改定に至ったポイントを整理すると、以下の2点が挙げられるのではないかと考えます。1つ目は、原価をもとにして数字で根拠を示したこと。そして2つ目は、「譲れない運賃ライン」と「理想の運賃ライン」の把握をしておいたこと。まず1つ目の、原価をもとにして数字で根拠を示したことについて。これはシンプルな話で、「過去1年分」の「月次の車両別原価」を把握し、それを車種ごとに取りまとめて、「1kmあたり変動費」と「1日あたり固定費」の実績値を算出しました。これこそ、運送原価を把握する上での根幹になる数字です。リアルなエクセルでまとめた例をお見せしますが、何よりもまず、これが「数字の根拠」のベースになるものです。案件によっては、この「1kmあたりの変動費」や「1日あたり固定費」といった実原価を出した時点で、採算割れ(赤字)になってしまっているものもあるかもしれません。その場合は、少なくともその部分を補填するだけの運賃アップをしてもらわないと、その仕事を続けることもできません。その仕事をすれば、数千円のマイナスを垂れ流しにしているということになるからです。それが仮に毎日続けば、それが月数万円、年間で見ると、数十万円以上の大きな赤字になるわけです。では、この実原価ベースで黒字(過去1年の実績で黒字)であるからといって、それでそのままいいかというと、そういうわけにもいかないこともあります。というのも、運送会社の場合、例えば車両費用が0円(減価償却やリースの支払いが終了している)だから利益が出ている、というケースがあったりもします。それだけでなく、ドライバーさんの待遇改善(お給料の引き上げや休日の増加)や、トラックの販売価格の高騰、修理費用の高騰など、様々な原価上昇要因があります。ちょうどこの記事を書いている頃に日銀から発表されましたが、2026年度の物価上昇率の見通しは「2.8%」だということです。これがどういうことかというと、要するに「黙っていても、世の中のものは総じて見ると、2.8%値上がりする」ということです。そう考えると、減価償却済み車両の入れ替えや、ドライバーさんのお給料アップ、トラック購入費用や修理費用の高騰など、色々な要素を織り込んだ「理想的な運賃」も考えておく必要があります。ざっくり言ってしまうと、「ここまであがれば余裕を持って経営ができる運賃」みたいなイメージです。この話が、2つ目の「譲れない運賃ライン」と「理想の運賃ライン」の把握をしておいたという話に繋がってきます。つまり、「譲れない運賃ライン」とは、実原価(今回の場合、過去1年間の実績数値)をベースに見て、一定の利益を確保するための運賃ラインで、「理想の運賃ライン」が、上述の色々な変動要素を織り込んだ運賃ラインということになるわけです。北総運輸の場合は、とある車種において、こんな感じになりました。左側が、車両の買い替えやドライバーさんの給料アップ、その他の要素(駐車場代がちょっと値上がりしたりしたので…)を織り込んだ、「理想原価」です。右側が過去1年分の実績による「実原価」です。この「実原価」と「理想原価」をもとに、運賃を考えていくと、「譲れない運賃ライン」と「理想の運賃ライン」が見えてきます。ところで、ある意味で言うと「標準的運賃」というのは、国が定める「理想の運賃ライン」なわけです。実際、例えば人件費については、「全産業平均の給与水準に引き上げる」ことを目的として、「年収約530万円」の想定で原価計算し、それをもとに「標準的運賃」が算出されています。でも、いきなり現状の自社の運賃から、「標準的運賃」の水準にまで近づけるのは難しいというケースも、実際には多いと思います。(そもそも、地場配送のドライバーさんで、年収530万円ってなると、大型でも到達するのが難しい会社が多いのが実情だと思うので、そりゃあそうなるわけです。)だからこそ、自社の「実原価」を把握し、それをもとに「理想原価」をきちんと考えることで、「譲れない運賃ライン」と「理想の運賃ライン」と、さらにその上にある「国が定める標準的運賃」というような「幅」を「数字の根拠」を持って、示せるようになっていく必要があると考えています。そうすることで、荷主さんと対話していく中で、最終的な「落とし所」を双方納得しながら見つけていけるのではないでしょうか。そんなことを実践してみた結果が、今回の運賃改定に繋がったのではないかと思います。もし、この記事を読んで、運賃交渉についてお悩みの方がいれば、何かしらのお役に立てると思いますので、こっそりお問い合わせください。段林が対応させていただきます。共に豊かになっていきましょう!▼六興窓口https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/contact/inquiryふと思いましたが・・・ところで、この記事を書きながらふと思ったんですが、「運賃交渉に成功する」「運賃交渉がうまくいった」っていう表現って、たまに見かけますし、使ってしまう気持ちもよく分かりますが、あんまりよくないですね。書きながら、何度か言葉遣いを見直しました。こちらの運賃アップは、単純に考えると、相手の利益ダウンにつながる。どちらかの「成功」「うまくいった」は必ずしも、相手にとって嬉しいものではないこともあるわけです。ビジネスは綱引きなのでそういう構造になってしまうというのが世の常です。その中で、きちんとwin-winになっていけるような「提案」ができる運送会社、「選ばれる理由がある」運送会社というのは、強いですよね。正直なところ、北総運輸はまだまだその段階に至っていないなと思います。頑張らないと…!北総運輸が「選ばれる会社」になるためにこんなキャッチコピーを、北総運輸がグループインしたときに、一緒に考えました。でも、「言うは易し」ですが、「実際に現場で実践できるレベルの社風に落とし込む」というのは、とても難しいと思います。ましてや、言い訳すると、六興実業の経営もしながらとなると、なかなかそれをやり切れないというのも感じています。もう一段階、深く入り込んでいかなければならない…!そこで、5月の後半からは新体制で、「六興実業の鉄砲玉」こと神代さんにもがっつりと北総運輸の経営に関わっていってもらおうと思っています。神代さんってどんな人?そう思う方は、是非この記事を読んでみてください。▼夢はマッチョな運送会社【営業神代の大型免許取奮闘記】https://note.com/rokkojitsugyo_65/m/mdc223ccc42f7将来の夢として「マッチョな運送会社」を経営するべく、大型免許を取得し、ユニックの免許も取得し、今は危険物の資格取得に励んでいる(車庫にインタンクを置くためらしいです笑)、そんな猪突猛進型で、そして凡事徹底力が頭抜けているナイスガイです。つい先日、物流ニッポンの紙面デビューも果たして、全国に「将来は自分でマッチョな運送会社を経営するのが夢だ。」と宣言していました。(あれ、六興実業から飛び出していってしまうのかな…?笑)今度から、神代さん視点でも記事を書いてもらおうかな…。北総運輸の「マッチョ」化計画、始動!?では、5月も頑張っていきましょ〜!!▼六興実業のサービスの詳細が知りたい方はこちらhttps://www.rokko-jitsugyo.co.jp/download▼メディア・取材の申し込みはこちらhttps://www.rokko-jitsugyo.co.jp/contact▼トラック経営シリーズはこちらhttps://note.com/rokkojitsugyo_65/m/m968b65594bbc▼六興実業公式LINEはこちらhttps://lin.ee/CBj09Eq