始まりました。社会インフラの横丁から。この番組は、社会の当たり前を支えてくれている人たちの声を、人情味あふれる六興村の隅っこにあるこの横丁からお届けするラジオです。本日も温かいお話や苦労したお話、心に染み渡るお話、そしてこれからの未来につながるお話をお届けしてまいります。今回のゲストは、六興実業のセールスを担当する中里さんです。一見すると落ち着いた雰囲気を持つ彼ですが、そのルーツには「韓国への単身留学」や「宗教二世としての葛藤」、そして「名門サッカー部での挫折」といった、あまりに濃密な経験がありました。彼がいかにして「自分自身を信じる」という哲学に至ったのか、その波乱万丈な半生を深掘りします。%3Ciframe%20data-testid%3D%22embed-iframe%22%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fepisode%2F4KxM3uFBQVNl3yzT1fnjkl%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22352%22%20frameBorder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E異色の経歴、元ドライバーのセールスマン段林: よろしくお願いします。中里: よろしくお願いいたします。段林: 緊張しますか?中里: めちゃめちゃ緊張しております。段林: では簡単に他己紹介をしますと、中里さんの入社は昨年の9月ですよね。中里: はい、9月です。段林: 昨年の9月に六興実業に入社して、現在はセールスとして日々動いているメンバーです。年齢は今、30歳ですか?中里: 昨年に30歳になって、今年31になる年です。平成7年生まれですね。段林: 前職は某大手一流物流会社S社にいらっしゃって……まあ、名前を出してもいいんですが、後でまた聞くとして(笑)。その某S社で、六興実業のメンバーの中でも数少ない「リアルなドライバー経験者」としてスタートし、運行管理のような仕事も経験されてきました。ある意味、運送業や物流の現場のリアルを一番知っている、そんな方になります。今日はよろしくお願いします。中里: お願いします。段林: ということで、今日は中里さんを深掘りしていこうという回なんですが、実は僕もちょっと緊張しておりまして。というのも、これまでの百合本さんや神代さんの深掘り回は、実は深掘りする手前の段階で結構ネタを知っていたんです。「こういうオチがある」と分かっている状態だったので非常にやりやすかったんです。でも実は、僕は中里さんの話のオチの部分をあまり知らないこともありまして……何か地雷を踏んでしまうんじゃないか、大丈夫かな、なんて思っているところなんです。中里: よろしくお願いします(笑)。段林: ちなみに、今日はどこにいらっしゃるんですか?中里: 今は自宅におります。段林: あ、もう自宅に戻られたんですね。よかったです。現在19時半から収録開始ということで、今日は夜に録っております。では、まずは幼少期から深掘りできればと思うんですが、今は千葉にいらっしゃいますが、中里さんの生まれはどちらなんですか?中里: 生まれも育ちも、千葉県の流山市です。段林: そうなんですね。流山生まれで、今も流山に戻ってきて住んでいると。どんな子供だったんですか?中里: 今だったらたぶん「そういう(専門の)ところに行ったほうがいいよ」と言われるような、結構やんちゃなタイプでした。段林: なるほど。中里: 僕が小学生の時はまだ「体罰」なんて言葉がなかったので、小学1年生から3年生ぐらいまでは、基本的に廊下に立たされているようなタイプでした。めちゃめちゃ怒られていましたね。段林: それはどういうタイプの悪さなんですか?不良的な悪さなのか、おちゃらけている感じなのか。中里: 本当におちゃらけているというか……ちょっと自己紹介になるんですが、僕は4兄妹の末っ子なんです。段林: うんうん。中里: 一番上の姉とは15歳離れているんですよ。2番目とも13歳離れていて、一番近くても8個上のお姉ちゃんがいるという環境で。段林: 本当に可愛い坊やという感じですね。中里: そうなんです。そういう環境もあって頻繁に大人と触れ合っていたので、先生をなめているわけではないですけど、「大人慣れ」していたんでしょうね。段林: なるほど、上がみんな大きいですからね。中里: そうです。一言でまとめると、調子に乗っていたということになりますね。そういう幼少期でした。段林: 僕が知っている情報だと、サッカーをされていますが、そういうやんちゃなエネルギーをスポーツに転換し始めたのはいつ頃なんですか?中里: サッカーを始めたのは小学校4年生からです。意外と遅めと言われます。段林: そうですよね。後でお話ししますが、全国サッカー常連校の流経大柏(流通経済大学付属柏高等学校)出身ですよね。先日、我らが茨城県の鹿島アントラーズに最後の最後で負けてしまいましたが、その流経大柏に入るような人は、普通なら小学校低学年から始めて小学校後半はユースやクラブチームに入っていて……というのが王道のキャリアですよね。中里: 大体がそうです。流経に入ってくる人たちというのは、中学校時代はクラブチームの子たちばかりで、純粋に中学校の部活上がりというのは本当に数人いるかいないかでした。九州に小倉南という強豪の中学校があって、そこからは二人ぐらい来ていましたが。段林: ほうほう。でも本当に、骨太な選手はそういうユース出身なんですね。中里: そうですね。Jリーグのユースの子とか。段林: じゃあ、その有り余る体力を小4のタイミングでサッカーに注ぎ込んだということですね。ちなみに、お勉強はちゃんとやっていたんですか?中里: 小学校までは基本的に90点以下を取ったことがあまりなくて。段林: じゃあちゃんと、スポーツも活発で勉強もできるタイプだったんですね。中里: 要所要所ではちゃんとやるタイプでしたね。段林: お父さんお母さんは厳しかったんですか?中里: 4兄妹の末っ子ということもあり、両親は共働きで全然家にいなくて、本当におばあちゃん子だったんです。父方の祖母ですね。小学校が終わったらおばあちゃんの家に帰って、一緒に夕飯を作って食べて、夜8時9時になったら親が迎えに来て家に帰る、みたいな感じでした。段林: なるほど。お兄ちゃんお姉ちゃんも、もう年が離れているから家を出ているわけですね。中里: そうですね。その時はもう上の二人は家にはいなかったです。段林: 一番近いご兄妹が、ギリギリ高校生ですよね。中里: そうです。段林: あまり想像つかないですね、そういう感じ。中里: 『サザエさん』みたいな感じで、僕が小学校1年生の時に姪っ子が生まれたので。段林: なるほど。中里さんがカツオ君ってことですね。で、タラちゃんが生まれたみたいな話。中里: そうですそうです(笑)。エリート選抜、そして単身韓国へ段林: なるほど、そういう環境だったんですね。 僕が中里さんに対してずっと疑問だったのが、「中学時代、韓国にいた」という話があります。今まで実はあまり聞いてこなかったんですが、語学留学で行っていたんですか?どういう経緯だったんでしょうか?中里: これももうさらけ出しちゃいますけど……「某有名宗教団体」に、うちの親が加入していまして。そのつながりで、小学校1年生ぐらいから韓国語を習う流れになって、たまたま語学の成績が良かったんです。段林: なるほど、勉強ができたから。中里: そうです、成績優秀者だったんです。それで、そこの某宗教の「エリート族」として韓国に留学する、というプランがありました。僕は本当にやんちゃというか、興味津々な性格だったので「海外に行ってみたい」みたいな感じで、「じゃあ行く」と言って韓国に留学したという経緯があります。段林: なるほど。聞いてよかったことかわからないんですが……一般的な感想として、「そんなプランがあるんですね」ということに驚きです。中里: そうなんです、あるんです。段林: 背景は一旦置いておいて、本当に中学で単身で行かれたんですか?中里: 全国でエリート軍団が40名ほどに絞られて、そのメンバーで韓国に留学をして、向こうにある寮でみんなで生活するという形でした。中学校自体は、本当に韓国人しかいないような現地の中学校に入学しました。段林: それはすごい経験ですね。でも当時は単純に「韓国に学びに行っている」というぐらいの感覚なんですよね?中里: そうです。単純に「海外面白そうだし」みたいな感覚で行った感じですね。段林: そこからどうやって流経大柏高校につながるんですか?中里: たまたま自分が渡韓したとき、「男はサッカーをやる」という文化があって、入学した中学校にも一応サッカー部があったんです。当時はソウル市内にいたんですが、ソウル市内の一般中学校の大会みたいなものに出ました。そこで準優勝という結果で、僕自身は得点王という形でそれなりに活躍できました。段林: へえ!中里: ちょっと天狗になりつつなんですが、「やっぱり俺はプロを目指そう」みたいな気持ちになったんです。段林: ソウル市内という規模で得点王って、かなりトップクラスということですよね。簡単に言うと、東京の公立中学リーグで1位になって得点王を取りました、みたいなことですよね。中里: まあ、そういうことですね。段林: 韓国の一般中学のサッカーレベルって、日本と比較してどうなんですか?中里: 日本の公立中学と同じぐらいかもしれないですね。少し上手い人が何人かいて、一応サッカーにはなっている、というニュアンスです。段林: じゃあ結構バリバリ「プロ目指そう」という思いで日本に帰ってきたんですか?中里: そうです。時期としてはギリギリだったんですが、中学校3年生の11月に「やっぱり日本でプロになりたい」ということで日本に帰国しました。地元の流山の中学校に編入をして、そこから「高校の強豪校はどこだ」と探し始めました。千葉県なので、それこそ流経(流通経済大柏)、市船(市立船橋)、柏日体、習志野、八千代など結構あるんですが、そういうところを点々と回りながら「入学させてください」と頼み込みに行きました。段林: へえ!中里: やっぱり千葉と言ったら当時、今もそうかもしれませんが、市船か流経の二強みたいなところがあったので。段林: プロもたくさん出ていますもんね。中里: そうなんです。当時、僕はポジションが右ウィングで、皆さんご存知のリオネル・メッシにめちゃめちゃ憧れていました。「超攻撃的な選手」だったんです。だから市船もいいなと思っていたんですが、市船のほうではポジションごとに人を選ぶような感じで、「左サイドバックだったら余ってるよ」という話をされまして。当時、「いやいや、左サイドバックなんて」みたいな感じで蹴ってしまったんです。段林: 僕は韓国ソウルの得点王だぞと(笑)。中里: 流経は、自転車で行けるような本当に近い場所にあったということもあって。流経からもOKをもらえたので、「じゃあ流経で頑張ろう」と入学したんですが……結局、流経の監督やコーチのポジション適性判断で、左サイドバックになるというオチがあるんですけどね(笑)。段林: やりたくなくて市船を断ったのに、結局(笑)。中里: そうなんです(笑)。「神様ってなんだろう」早熟な精神的自立段林: そもそも中3の11月に帰国して、そこからセレクションを受けて入れてくれるって、結構異例といえば異例ですよね。だって普通は夏ぐらいの時点でもう一通り終わっていて、メンバーが決まっていますよね。中里: そうです。もう決まっているので、機会を与えていただけるだけでも本当にありがたい状況でした。多分、帰国子女という点と、当時は中学校からバリバリ鍛えていて体格も結構良かったので、そういう部分もあったのかななんて思います。段林: ちなみに、「入れてください、受けさせてください」という連絡は誰がやっていたんですか?中里: 連絡は親がやってくれたんですよ。段林: でもそれって地味にすごいことですよね。中里: 帰ってきたらじゃあそれやるか、という感じで、親と二、三日かけて一緒に回って、面談もしながらという感じでしたね。段林: すごい。そんな中里少年ですが、元々宗教的な背景で韓国にいたわけじゃないですか。そこから「日本に戻ります」となった時に、障壁はなかったんでしょうか。中里: それで言うと……某宗教のエリートコースで韓国に留学していたんですが、たまたまその帰るか帰らないかぐらいのタイミングで、うちの両親が分派の方に移籍するみたいな話になりまして。段林: なるほど。中里: それで結構ざわついたというか、先生の方からも「日本に帰って大丈夫か?」みたいな感じになったんです。でも、そこで当時の中里少年は「そもそも神様って何だろう」みたいなことをいろいろと考えたんですよね。段林: ほう。中里: 世の中にはいろんな宗教があるけれど、何が正しくて何が正しくないのか。そういう争いで宗教戦争も起きているし、「本当に何がいいんだろう、宗教ってそもそも正義なのか」と、いろいろ思いまして。回り回ってですけど、僕自身は結局「自分自身がある意味、神様なんじゃないか」という結論に至りました。段林: なるほど。自分が信じるもの、自分が自分を導くということですね。中里: そうです。「じゃあ自分を信じる」というところで、今後人生を歩んでいこうと思ったんです。話があまりまとまっていない感じもしますが……。段林: なるほど。すごくセンシティブな話だと理解した上で一つ聞くんですが……昨今問題になっている「宗教二世」のような話で言うと、生まれた時から勝手にそこに入るという形になっている状態が多いじゃないですか。その中で疑問を持たずに歩む部分もあると思うんですが、中里さんの場合はどこかで一回立ち止まる機会があったということですよね。中里: そうですね。特にエリートコースの留学生たちは、結構自発的というか、賢い子たちが多かったので。段林: なるほど、本当に賢い子たちが行くわけですもんね。中里: そうですね。寄宿舎にはいろんな文化がありまして、中学1年生から高校3年生までが同じ寮にいるので、上下関係が半端ないんです。段林: そこの中で社会ができるわけですね。中里: そうです。今までの先輩の文化だと、何かあったら正座させられたり、「気合」と称して腕立ての体勢で1時間ぐらい説教されたり、みたいな文化もありました。段林: へえ。中里: でも僕らの代は、「あんなんやってもしゃあないよね」みたいな感じで、少しずつ変えていった世代でもあったんです。そういうのもあって、ちゃんと自分で考えて何がいいか悪いかを判断する力は、そこで培ったのかもしれないですね。段林: なるほど。すごいですね。中学生でめちゃめちゃ精神的に自立していますね。中里: 今思うとそうですね。段林: そこで中里少年の宗教的な決断もあったわけですね。そんな簡単に辞められるものなのかは分からないですが、一部そういう側面があったと。中里: そうですね。段林: 最終的には、帰国してからはどんな感じになったんですか?中里: 帰国してからは、1〜2回は教会というか、そういうところに行きましたけど、その後はもうひたすら高校の部活が忙しかったので、そのまま自然にというか……親は親で分派に行っていたので、自然と離れていった感じですね。段林: なるほど。簡単にはコメントできないですが、すごい経験ですね。中里: そうなんです(笑)。段林: これで一つ謎が解けた気がします。僕、たまに中里さんのことを年上かなと思う時があるんですよ。中里: 本当ですか?段林: 話していてあまり年下の後輩感がしないんですよね。 一つの理由として腑に落ちたのは、中里さんは結構「持論」があるじゃないですか。「こうしたい」「こうしよう」という考えがすごく強くて、ちゃんと考えている人だなと思っていて。そういう背景から培われていたんだな、というのはすごく感じますね。僕が普通に経験することではなかった部分ですから。中里: それは自分も今、話していて気付いたかもしれないです。やっぱり宗教と言うと、教祖様が言ったことが正しい、みたいな世界だったんですが、「そうじゃない」ということに中学校の時に気づいて今に至ると考えると、確かに繋がっていますね。段林: 本当にそう思いますね。名門・流経大柏で痛感した「プロとの差」段林: 高校は本気でプロを目指して「サッカーやるぜ」という感じだったんですよね。結果として、高校のサッカー人生はどうだったんですか?中里: それが、もう入学した途端に「あ、これはまずい」というか……差をすごく感じてしまって。あそこまでのレベルになると、もちろん技術レベルに少しは差があるんですが、本当に「少し」ぐらいで、そこまで大きな差はないんです。じゃあ何がプロになる人と、ならない人の違いかと言うと、やっぱり「サッカーIQ」なんですよね。段林: はいはい。中里: パスを受けた時にディフェンスがこう来ていたら、ここに落とすとか、ここにパスをする、など本当にちょっとしたことなんですが、やっぱりそれがズバ抜けて上手いというか、身についているんです。 そこでだいぶ差を感じてしまって、「ついていけないな」と思いながらでしたが、やっぱりせっかく入ったしいい仲間もいたので、一生懸命やれることを頑張って、3年間はやりきったという感じです。段林: そんなレベルの同期は何人ぐらいいるんですか?中里: 同期は52人ですね。段林: マジですか。だとしたら、150分の11人プラスベンチしか試合に出られないってことですよね?中里: そうです。なので、150人の中から、大会にもよりますけど18人から二十何人がAチームに入れるメンバーということになります。段林: じゃあ本当に、「プロになるぜ」と鼻息荒く韓国から帰ってきたものの、結構そこは……でもやりきったわけですね。 同い年からプロも出ていますよね?中里: そうですね、5〜6人います。最近日本代表とかで有名になった選手で言うと、今ジュビロ磐田にいるジャーメイン良。彼は日本語しか喋れないんですけど(笑)。それと、FC東京でスタメンを張っている小泉慶など他にも何人かいるという感じですね。段林: そのレベルでやっていたんですね。六興実業にスポーツルーツの人が集まるのは何なんですかね。僕がそういう好みで採用しているとかでもあるんですかね(笑)。 中里: 営業で言ったら、それこそ帝京ラグビー部の神代さんと、あと異端児の百合本さん。段林: そこで高校サッカーをやって、プロにはなれないなというところで就職を選んだ、みたいな感じなんですかね。高校時代は、1ミリも勉強しなかったんですか?中里: ほぼしなかったです。でも1年生の時は、5段階評価の成績で4.7だったんですよ。段林: いいじゃないですか。中里: でもそれはなぜかと言うと、「スポーツ科」だったんですよ。段林: ああ、周りがね。中里: そうです。英語もABCから始めるみたいな感じだったので(笑)。ちゃんとそれなりに勉強すれば取れますよ、みたいな感じだったんです。 でも、スポーツ科なので男しかいなくて。段林: はいはい。中里: やっぱり「共学に行きたい」みたいな話になって、2年生からは普通科の共学の方のクラスに行きました。段林: そんなことできたんですね。やっぱりそういうチャラついたことやっているんですね、ちゃんと。中里: やっぱり彼女欲しいな、みたいな(笑)。 で、入ったんですけど、そこからはどんどん成績が下がっていって、最終的には多分3.8ぐらいまで落ちましたね。段林: でも3.8ぐらいだったら全然ね。中里: 赤点は取らないぐらい、それなりにはやっていましたけど。華やかな周囲と、堅実な決断段林: そこから大学へ行こうとはならなかったんですか?中里: そうですね。そもそもサッカーしかなかったので。じゃあサッカーで大学まで行くかという話になった時に、僕は諦めてしまって。かといって、じゃあ何か勉強で大学へ、というところまでは行き着かなくて。 それに、流経のサッカー部の周りの子たちは、社長の息子だったり結構裕福な子が多かったんですよ。段林: うんうん。中里: それこそブランド物の財布を持っていて、練習終わりはみんなでラーメン食いに行って、みたいなスタンスだったんです。でも僕はどちらかと言うと本当に庶民派で、4兄妹の末っ子というところもあって、本当にお小遣いは週に1,000円みたいな状況でした。 だったらもういっそのこと早く社会人になって、ちゃんと自分で稼げるようになろうということで、高校を卒業して就職することに決めた、という形ですね。段林: なるほど。面白いですね、中里さん。ここまでの人生だけでも中里さんっぽさのエッセンスはやっぱり出ますね。中里: 本当ですか。段林: ちゃんと共学に行くのも中里さんっぽい。 でも、サッカーをやりきって、そのレベルでしっかりやっていたからこそのハードワークも知っているじゃないですか。そのハードワークが染みついている感じはすごくしますし、ある意味、中里さんの考えの根幹みたいなところも垣間見えました。中里: ありがとうございます。ルーツと向き合い、未来へ段林: さっきお話しいただいたことは、中里さんにとって公開していいことかどうかわからないんですが(笑)中里: 結構いろんな人には違うニュアンスで言っていたりもするのであれなんですが、まあ大丈夫じゃないですかね、せっかくの機会なので。段林: すごいリアルですね。その話が出たからすごく素朴に聞きたいんですが、昨今話題になってしまったあのニュースに関しては、どういう風に見ていたんですか?中里: そもそも僕はその宗教がなかったら多分生まれていない人間なので、やっぱりルーツみたいなところは感じていたので、何でしょう……罪悪感。段林: うん。中里: 罪悪感と、やっぱり信じてきた時期はあったので。段林: 今はもう関係ないというか、ちょっと遠い部分から見ていますけどね。 中里: でも裏の状況が分かったというか、そういうところを知って、半々の気持ちですね。やめてよかったなという気持ちと、やっぱりルーツ的な部分を感じてしまうので「残念」というか。なんか罪悪感みたいなものを感じたりとか。段林: そういう意味で言うと、知っている分、ただ否定されるのもちょっと違うよねというのも、思う部分がありますよね。だからそれがさっきの話ですよね、「宗教って結局何が正解かというか、自分の信じる話だし」というところに繋がると思うんですけどね。中里: はい、そうです。あとはもっと言うと、宗教で思うのは、「それでどうこうあったとしても、結局信じたのは自分なんだから」みたいなところが僕の中ですごいあるんですよ。 その宗教が悪いんじゃなくて、宗教を信じたのは、自分の親かもしれないけど、自分もそこを信じようと思ったから信じたわけじゃん、みたいなところがあるので。あの事件はあの事件だし、みたいな。段林: その話を表面だけ切り取るといろんなニュアンスの捉え方になっちゃうから難しいけど、僕は「人間のチョイスの話」として、中里さんの志向性はすごく腑に落ちました。 僕は文学部国文学科とかにいたんで、知識的に勉強していることはいっぱいあるんですよ。仏教、キリスト教、イスラム教……文化的な学問として知識はあるほうだと思っています。でも結局のところ、僕は無宗教じゃないですか。自分は別に何かを信じる、そこに委ねることは何もないから。親やおじいちゃんの葬式の種類とか、学問的にカテゴリーとしては知っているけれど、自覚はない。一般的にそういう感覚で僕はいるから、価値観を揺るがすほどの経験はしていなくて。それは中里さんの人生からすごく感じて、なるほどなと思いました。僕が中里さんをたまに年上だと思ってしまう理由は、多分人よりプラス5歳ぐらいは老けたんじゃないですか、それで(笑)。結論として精神的に。中里: 大体「何歳?」って聞くと、プラス5歳ぐらいには言われるかもしれないです。段林: 人よりは5歳は老けた(笑)。すごくショボい締めになりましたが、間違いなくそれは中里さんにとってすごい糧だし、否定のできないアイデンティティーですよね。中里: そうですね。段林: こんな話をしてもらってありがとうございますというか。僕は最初「語学留学」と聞いていたので(笑)。中里: (笑)。段林: ファシリテーターとしてどうしていいかと思いながら今時間が過ぎているんですが、一旦すごくいい話が聞けたんじゃないでしょうか。 ということで、後半はそこから佐川急便に入って……あ、言っちゃった。「某物流会社S社」と言っていましたけど、大丈夫ですね(笑)。佐川急便に就職をして、というところから、今に至る話を聞いてみたいと思います。 ということで前編、ありがとうございました。中里: ありがとうございました。▼前回のエピソードはコチラ👇https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/e1g8eSUj▼六興ラジオ【社会インフラの横丁から】シリーズはコチラ👇https://www.rokko-jitsugyo.co.jp/news/category/rokko-radio